お家の印象は壁に使用する素材によって印象がガラリと変わります。実際に、壁に漆喰を使用したお家とクロスを使用したお家では異なった印象を受けました。
ここでは、漆喰の塗り壁についてのメリットとデメリットをご紹介します。
漆喰の塗り壁のメリットは?
味わいのある質感
塗り壁は、職人の手仕事によって作られるため、深い味わいと唯一無二の質感 が生まれます。大胆な質感にすることも、あえてフラットに仕上げることも可能です。
調湿作用がある
漆喰は調湿作用を持ちます。漆喰の主原料である消石灰は、空気中の二酸化炭素を吸収することで石灰石へと変化し、これが「漆喰が呼吸する」という表現に繋がっています。
特に吸湿性に優れており、梅雨時期のジメジメ解消や、冬場の結露防止の手助けをします。
抗菌性・抗ウイルス性がある
漆喰の成分は強いアルカリ性を示し、これが抗菌・ウイルス不活化に大きく貢献しています。これにより菌であるカビやダニの発生を防止することができます。
これは、こちらの研究によって示されています。
吸着性がある
漆喰の主原料である消石灰は、表面に微細な穴が無数にあいており、この構造によって嫌なニオイの原因物質やホルムアルデヒド(シックハウス症候群の原因物質)などを吸着してくれます。
そのため、ニオイが気になるシューズクロークなどに部分的に漆喰を使用するのもおすすめです。
メンテナンス性が高い
漆喰は、傷や汚れがついても自分でメンテナンスすることができます。
傷などがついた箇所をやすりで削るだけでも目立たなくなりますし、気になる場合は上から漆喰を塗り重ねることで補修ができます。
漆喰の塗り壁のデメリットは?
コストが高い
漆喰の塗り壁は一般的なクロス・壁紙と比べて3~4倍の費用がかかります。なぜなら、漆喰の材料費に加え、漆喰を塗る前の下地処理が必要になるからです。また、クロスに比べ技術も必要になるため、多くの費用がかかります。
お家全体の壁を漆喰にするとなると費用が高くなってしまうので、ご予算とデザインのバランスを取るために玄関まわりとLDKのみを漆喰で仕上げ、水回りや子供部屋はクロスで仕上げるという方が多いですね。
工期が長くなる
漆喰の塗り壁は工期が長くかかります。
漆喰は強いアルカリ性という性質のため、石膏ボードに直接塗ってしまうと傷んでしまいます。そのため、漆喰を塗る前には必ず下地処理を施します。
その上から漆喰を丁寧にコテで仕上げていくため、クロスの壁よりも工期が長くかかってしまいます。
汚れを吸収しやすい
漆喰は吸湿性が高いので、特に水分・油分による汚れは染み込んでしまいます。そのため、早めに処置をしないと汚れが落ちなくなってしまうので注意が必要です。
また、よく手が触れるスイッチ回りが手垢で黒ずんでくることもあります。
もし汚れてしまった場合、少しの汚れであれば消しゴムで消す、やすりでこする、漆喰を塗り重ねることで簡単に元通りになります。
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まとめ
今回は漆喰の塗り壁のメリットとデメリットについてご紹介しました。
漆喰には調湿作用や抗菌性といった機能的なメリットと、柔らかな質感を演出するデザイン的なメリットがあります。
ただ、もちろん費用や工期といったデメリットもあるので、バランスを考えることが重要になりますね。
どちらがいいのか分からない、という方はぜひご相談ください!