注文住宅にかかる予算とは?
注文住宅にかかる予算は以下のように分類することができます。
- 住宅の建築費用
- 付帯工事費用
- 土地の購入費用
- 諸経費
漠然と予算について考えるのではなく、何にどれくらいの費用が必要なのかを知っておくことで、より具体的に注文住宅の建築をイメージすることが可能です。
ぜひ、確認してみてください!
住宅の建築費用
注文住宅を建てるためには、お客さまからヒアリングを行い、希望に沿った工事を行います。
住宅の建築費用とは、その工事にかかる費用のことです。
当然ですが、住宅に求めることが多いほど工事は複雑で時間がかかるものになります。そのため、必要な費用も高くなってしまうのです。
住宅の建築費用に関しては、家の広さ、平屋か2階建てか、寝室は1階か2階か、などの希望次第で変わってくるので、人によって必要な費用は大きく違います。1500万円程度でおさまる場合もあれば、3000万円以上かかることもあるので、費用を抑えたいという方はこの点を見直してみてください。
付帯工事費用
付帯工事費用とは、水道管の敷地内への引き込み、冷暖房機器の取り付け、駐車場や庭の外構工事を行なったりするのにかかる費用のことです。
この付帯工事費用についてですが、住宅の建築費用に比例して高くなることが多いのでこの費用だけを節約することはできません。例えば、エアコンなどの冷暖房機器なしに生活することは難しいので、これに取り付けにかかる費用が必要となります。また部屋数が多いほど必要なエアコンなどの数も多くなります。
そのため、住宅の建築費用を考える際は付帯工事費用も合わせて考慮することが大切になります。おおよその相場は以下の通りです。
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費用相場 |
水道管引込工事 |
1.5万円(/1m) |
エアコン |
30万円(LDK1台+主寝室1台) |
カーポート |
50万円(2台用) |
照明やエアコン取り付け費用、駐車場や庭の外構工事はどんな家を建築するのかで大きく異なります。
土地の購入費用
住宅を建築するためには土地が必要です。全国的な土地の購入費用の相場ですが、購入資金総額の3割から4割程度といわれています。田舎になると土地が安いので、もっと節約できる場合もありますし、逆に都会になると高くなるケースが多いです。
注文住宅建築にかけられる予算が決まったら、その3割程度を土地購入費の目安として考えてみてください。
諸経費
最後に諸経費です。諸経費には数多くの種類があるので、詳しくは以下で紹介いたします。
種類 |
費用名 |
説明 |
建物 |
住宅会社との契約費用 |
ハウスメーカーや工務店と契約をする際に、工事請負契約として手数料がかかったり印紙代が発生したりします。 |
登記費用 |
新しく土地や建物などの不動産を購入した際には、所有者が自分であることを証明するために登記費用が必要です。価格は依頼する司法書士によって異なりますが、およそ30万円から50万円となります。 |
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ローン |
住宅ローンを結ぶ際には、融資事務手数料や保証人の代わりに支払う保証料、火災保険、地震保険、団体信用生命保険料などの保険料が発生します。 |
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土地 |
所有権移転費用 |
登記費用と同じく、土地の所有権が自分に移ったことを証明するための費用です。 |
上下水道負担金・引込費用 |
生活に欠かせない水道を利用するための費用です。負担金は市町村によって変わるため、自治体のHPを確認してみましょう。 |
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仲介手数料 |
住宅会社を利用して土地を購入した場合は、住宅会社に仲介手数料を支払う必要があります。 |
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その他 |
家具や家電の購入費用 |
新しく家具や家電を購入する際は、その費用も必要です。 |
引越し |
状況によっては、新居ができるまで仮住まいで暮らす費用が必要になります。 |
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税金 |
不動産取得・住宅ローンにかかる税金 |
印紙税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税、都市計画税、消費税などが該当します。 |
注文住宅の参考価格をご紹介
具体的にどれくらいの費用をかければ、どのような注文住宅を建てることができるのかについて、ここでは詳しく解説をしていきます。
事例1(1000万円台)
まずは費用が1000万円台の注文住宅について紹介します。
建築費は家の大きさによって決まることが多いので、この価格帯の場合はコンパクトな大きさでシンプルな構造の家が多いです。
注文住宅といえば自分のこだわりを強く反映した理想的な家をイメージしている方がいるかもしれません。しかし、1000万円台だと希望を実現するのは難しいです。
事例2(2000万円台)
次に予算が2000万円の場合についてです。
この場合は、一部の設備や素材に予算をかけることができるので、よりご要望に近づけることができます。
もちろん、希望している機能のすべてを実現できるわけではありません。しかし、優先順位をつけることで、理想の家には大きく近づきます。素材についてもこだわることが可能です。
2000万円台の実例はこちら
事例3(3000万円以上)
最後に予算が3000万円以上の場合についてです。
3000万円を超えると、色々なプランが実現可能です。
実際に家へのこだわりが強い方の希望を反映していくと、費用が4000万円以上になるというケースもあります。全てを実現したいという方は4000万円以上の予算計画を立てるのがおすすめです。
3000万円台の実例はこちら
注文住宅の予算の決め方
理想の注文住宅を建てるには具体的にどれくらいの費用が必要なのかが分かったところで、予算の決め方について紹介いたします。
家を建築してからローンの返済で苦しむことがないように、しっかりと予算の決め方について理解しておきましょう。
月々の返済額を確認する
まずは、月々にどれくらいであれば返済することが可能なのかを確認してみましょう。
ローンを組んだ際に支払うのがギリギリの金額を設定してしまうと、日々の生活が苦しくなってしまいます。
無理がない月々の返済額はいくらで、それをいつまで支払い続けるのか、それらを明確にしておくことで逆算して予算を決めることが可能なのです。
年収と住宅ローンの目安
一般的に年収の20〜25%が無理なく返済できる住宅ローンの費用といわれています。
住宅ローンを借り入れる際には、この割合を参考に住宅ローンの借入額を考えてみましょう。
予算オーバーが起こる原因
注文住宅の建築を始めてから、予算が足りなくなってしまうことがあります。
計画段階で気付ければ問題ないのですが、工事が始まってしまっては止めることはできません。
なぜ予算オーバーが起こるのか、その原因について知っておきましょう。
ローンで借りられる金額を知らない
一括で注文住宅建築にかかる費用を用意するのは難しいです。そのため多くの方が住宅ローンを利用するでしょう。しかし、住宅ローンで借りられる金額には限度があります。返すからといっていくらでも借りられるわけではありません。
もし、住宅ローンを借りた上で予算が不足した場合は、自分で用意をする必要があります。すべて住宅ローンで賄うことができると思っていると、思ったよりも借りることができずに予算オーバーをしてしまうのです。事前に住宅ローンでどれくらい借りられるか知っておきましょう。
こだわりの優先順位を付けられていない
注文住宅を建てる際には、様々な要望が出てきます。しかし、それらをすべて反映しようとすると、予算をオーバーしてしまうことがあります。こだわりの中でも優先順位をつけて、優先順位の高いものから実現に向けて打ち合わせをしていきましょう。
断念しなくてはいけないのはつらいですが、予算の中で収まるように工夫することも必要になります。
また、家だけではなく土地のこだわりについても優先度をつけます。
駅からの距離や周辺施設、形状など土地にもいろんなポイントがありますが、優先するべき事項を3つほど用意しておき、そのうちの2つを満たす土地があったら良しとするなどの多少の妥協も大切です。自分の要望にすべて合致する完璧な土地を見つけることはとても難しいので、建物とあわせて理想の住まいに近づけていくことが重要なポイントです。
住み始めてからの費用が考えられていない
最後に、住み始めてからの費用が考えられていない場合があります。
住み始めてからは生活費がもちろんかかるのですが、新居で暮らしたばかりの頃はいろんな物が不足しがちです。新しく用意しなくてはいけない雑貨や家具もあるでしょう。それらを準備する費用が思っているより高くなる場合があります。
生活費についてもある程度の目処を立てることが大切です。細かく算出するのは難しいと思うので、余裕のある予算計画を立てましょう。
知っておくべき補助金について紹介!
最後に予算を削減するコツについて紹介いたします。もちろん、こだわるポイントを少なくしたり利便性が低い土地を選んだりすれば、予算を削減することはそれほど難しくありません。
しかし、それらをしたくないという方もいるでしょう。そんな方は、補助金について調べてみることをおすすめします。
例えば地域型住宅グリーン化事業です。これは認定長期優良住宅、ゼロエネルギー型住宅、高度省エネ型住宅の条件を満たした家を建築すると、条件に応じた補助金がもらえるという制度となります。
この補助金は国が用意しているものもあれば、各自治体で用意している場合もあるので住んでいる場所の補助金を調べることが大切です。
まとめ
注文住宅の建築はどうしても高額な費用が必要になります。しかし、住宅ローンを活用したり家の内装を工夫したりすれば、費用を節約して注文住宅を建築することも可能です。
住宅会社に相談をすれば、予算の範囲内でどのような家が建てられるのかプランを提案してくれます。家づくりをお考えの方は、一度住宅会社に相談してみてください!