皆さんは土地選びでは何を重視していますか?
住みたいエリアや周辺環境と並んで、「土地の向き(方角)」も土地選びの大切なポイントです。
日当たりの良さを重視して「南向きの土地(南側に道路がある土地)」を希望する人が多いのは確かですが、本当に南向きがベストなのでしょうか?
今回は、後悔のない土地選びのために知っておきたい「南向き土地のメリット・デメリット」をご紹介します!
■ 南向き土地のメリットは?
ここでは4つのメリットをご紹介します。
- 採光が確保しやすく明るいお家になる
- 庭と一体感のある外観デザインがしやすい
- 玄関前の雪が溶けやすい
- 他の方位に比べて資産価値が高い
それではそれぞれ見ていきたいと思います。
◎ 採光が確保しやすく明るいお家になる
南向きの土地の魅力はなんといっても、日当たりの良さです。
日中を通して明るい光を家に取り込むことができるのが、南向きの土地の一番のメリットです。
◎ 庭と一体感のある外観デザインがしやすい
日当たりのいい南側にお庭を配置することが多く、お家の手前に樹木や芝生などを植えるため緑と調和した外観が演出できます。
反対に北向きの土地の場合は、建物の裏側に庭を設けるため、少し寂しい印象になりがちです。
◎ 玄関の前の雪が溶けやすい
日中の太陽で冬場の雪が溶けやすく、玄関アプローチやカーポート前の雪かき作業が軽減されることもあります。
◎ 他の方位に比べて資産価値が高い
南向きの土地は購入時に他の方位に比べて土地価格が高い傾向にありますが、これはメリットとして捉えることができます。
日本では南向きの人気は不動のものなので将来において、他の方位に比べて高い資産価値を保つことが考えられます。
■南向き土地のデメリットは?
ここでは4つのデメリットをご紹介します。
- プライバシーの配慮が必要になる
- 間口が狭い場合は南側に大きな窓を取るのが難しい
- カーポートにより日当たりが遮られる場合がある
- 他の方位と比べて価格が高い傾向がある
それぞれ詳しく見ていきたいと思います。
△ プライバシーの配慮が必要になる
南向きの土地の場合、採光を確保するためにリビングを南に配置する場合が多いです。その場合、リビングの南側が道路になるため、通行人や車からの視線に配慮する必要があります。
また、洗濯物を外で干す場合にも同様のことが言えます。
目隠しフェンスや植栽を配置するなどの配慮をすることで、道路からの視線を遮ることができます。
△ 間口が狭い場合は南側に大きな窓を取るのは難しい
土地の間口(道路に接する幅)が狭い場合は、玄関スペースを除くと大きな窓が取れない場合があります。
南向きの土地だから日当たりが良いという事は無く、間口や奥行も関係してくるので気を付けたいポイントです。
△ カーポートにより日当たりが遮られる場合がある
富山では屋根付きのカーポートは必需品です。
建物の南側にカーポートを建てると、カーポートの屋根によって日当たりが遮られ、室内が思ったほど明るくないというケースもあります。
建物の間取りや窓だけではなく、カーポートの配置にも気を付けたいところです。
△ 他の方位と比べて価格が高い傾向がある
同一条件(同じ広さ・同じ立地)の場合、他の方位に比べて南向きの土地は一番価格が高いです。
まったく同じ条件で方位の違いだけで、土地価格が100万円以上違うというケースもあるほどです。
漠然と「南向きが良い」だけはやめましょう!
南向き土地のメリット・デメリットを挙げてきました。
知っていただきたいのは、土地選びをする方の価値観次第で、南向きが必ずしも良いとは限らないということです。
例えば、プライバシーや価格を重視される方であれば南向きが良いとは限らず、逆に北向きのほうが適しているかもしれこともあるでしょう。
始めからから「南向き」の前提で土地探しをしてしまうと、選択肢が大幅に狭まってしまいます。
また、北向きのデメリットである「日当たり」という部分は、周辺の状況で確保出来る場合もありますし、注文住宅であれば建物のつくりかたで大幅に改善出来ることもあります。
それぞれのメリットとデメリットを土地探しの優先順位と合わせて、総合的に判断していくことが重要になります。